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ネット風評被害 対策

ネット風評被害の現状と対策

ネットの書き込みが原因による風評被害があとを絶ちません。企業の場合、商品やサービスに対する悪意ある評判が広がると営業面に多大な被害をもたらします。また、退職者による職場環境についての悪評は採用面にも被害をもたらします。もし被害にあったらどうしよう?と心配するよりも風評被害にあったら何をすべきかを知ることや加害者を特定するための法律を知ることが大切です。当サイトでは風評被害の現状と対策法について解説したいと思います。

増え続けている風評被害と誹謗中傷

ネットは、自分の名前や顔を知られることなく匿名で簡単に発言することが可能で、それがインターネットを世界中に飛躍的に広めた要因ですが、一方で、その匿名性を悪用した人権侵害、風評被害、誹謗中傷などの問題が発生しています。

よく見られるのは、インターネット上に汚い言葉を用いた根拠のない書き込みや不確かな情報が無責任な書き込みをまき散らされたり、誤った情報に基づいて全く関係のない人たちを誹謗中傷(根拠のない嫌がらせや悪口)する書き込みがされたりします。

インターネットでは、いったん掲示板などに書き込みを行うと、その内容が瞬時に広い範囲にわたって広まってしまい、またその書き込みをネット上から完全に消すことは簡単ではありません。誹謗中傷や風評被害、他人に知られたくない事実、個人情報などが不特定多数の人々の目にさらされると、その被害の回復はかなり困難で、重大な損害を与える危険があるため、このような人権侵害は、名誉毀損の罪に問われることも多々あります。

平成23年中に全国の法務局が処理したインターネットを利用した人権侵犯事件の数は624件。このうち、特定の個人について、根拠のないうわさや悪口を書き込むなどして、その人の社会的評価を低下させる名誉毀損に関する事柄が約30%、個人情報や私生活の事実にかかわる内容などを本人に無断で掲載するといったプライバシー侵害に関する事柄が約50%となっており、この二つの事柄だけで全体の約8割を占めています。

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風評被害と誹謗中傷

東日本大震災による東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県を中心とした被災地産の食品への風評被害が続いています。市場に出ている食品はいずれも放射性物質の測定検査をパスした安全なものですが、消費者の警戒心は今も強く、被災地では販売量の落ち込みから廃業する農家も出ているそうです。

これを受けて、消費者庁は、東京電力福島第一原子力発電所の事故による食品の風評被害の解消のため、庁内に食品安全を担当する審議官をリーダーに3人の担当課長をメンバーに入れた「食品と放射能に関する消費者理解増進チーム」を発足。原発事故による食品の風評被害の解消のため消費者庁の専門対策チームが今後、消費者への意識調査などの実態調査を行う予定とのことです。

風評被害とは、根も葉もない噂により経済的な被害を受けたり、非難を受ける対象とは別のものが攻撃されてしまうことなどを意味します。

では、今回の原発事故の影響で、福島県を中心とした被災地産の食品の販売量の落ち込みから廃業する農家が出るなどの風評被害、つまり根も葉もない噂を流しているのは誰なのか?

原発事故を起こした主体は東京電力ですが、東京電力がそのような噂を流しているわけではありません。市場に集荷される商品は市や県の放射性物質の測定検査を受け、国が定めた基準値以下であることが確認もされています。

しかし、放射能に対する漠然とした不安、安全性は数値で確認されているのはわかるけれどなにか心配などの等消費者の不安、こうしたことから被災地を中心とする食品の販売が落ち込んでいるわけですね。それは確実に被災地の生産現場を直撃しています。

ではこの風評被害に関する損害は誰に対して請求すればいいのか?


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誹謗中傷等に関する対処

掲示板やブログ、プロフ等への誹謗中傷の書き込みなどが発見されたときは、誹謗中傷の被害が大きくなるのを防ぐためにできるだけ早めの処置をするのが被害の拡大を防ぐ意味でも、精神的な安定を得る意味でも大事です。

掲示板等への誹謗中傷の書き込みは自分自身または企業自体が発見するよりも、周囲の人や関連する企業、直接関わる消費者からによる通報、または売上の過度の減少などによって発覚する場合が多いのが現状です。

ネット社会ですから、根も葉もない誹謗中傷は瞬く間に拡散し、「事実」として一人歩きしていきます。こうしたことから最近では特に企業においてネットにおける評判や評価などを常時監視する人員を割いている会社も多くなっています。

誹謗中傷に対する流れ
誹謗中傷等の書き込みが発覚もしくは発見された場合、まずはその内容を確認します。誹謗中傷を発見した時はすぐに書き込みのあった掲示板等のURL(アドレス)をコピー&ペーストするなどして控えるとともに、誹謗中傷の書き込み内容を保存します。念のため、パソコン内への保存だけでなく、プリントアウトするなどして文書でも保存するのが望ましいでしょう。

保存が完了したら、誹謗中傷が書き込まれている掲示板等の管理者に削除依頼をするのが次の一手になります。掲示板等の誹謗中傷が書き込まれているサイトは、構造が複雑な場合もありますので、まずはサイトのトップページを探し、トップページにあるはずの「掲示板管理者へのメール」「お問い合わせ」項目を探すのが最初になります。

削除依頼は、その「掲示板管理者へのメール」や「お問い合わせ」にある、ほとんどの場合はメールアドレスになると思いますが、そのメールアドレスに依頼をすることになりますが、削除依頼の方法は、それぞれの掲示板等によって異なります。

よって先に書いた「掲示板管理者へのメール」や「お問い合わせ」項目以外に、各種掲示板の「利用規約」も合わせて探すのがいいでしょう。

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誹謗中傷した加害者の特定はできるか?

インターネット上の掲示板などではペンネームを利用する場合がほとんどであり、つまり匿名性が非常にたかくなっているので、風評被害や誹謗中傷の被害を受けた者が加害者を特定できず、トラブル解決が非常に困難な状況が発生します。

そこで、風評被害の原因となる誹謗中傷の書き込まれた掲示板等の管理者に削除要請を行ったり、プロバイダ又は掲示板管理者に誹謗中傷や個人情報の掲示を削除するよう求める仮処分申請を裁判所に申し立てたりします。

一方で、唯一加害者を特定できるプロバイダは加害者のプライバシーがあるとして加害者の情報を被害者に示さないこともあります。そこで制定されたのがプロバイダ責任法で、この法律はプロバイダ側の自主的な対応を促すための環境整備の一環として整備されたもので、プロバイダ責任法ではプロバイダ側が掲示板の誹謗中傷などを削除したことについて、書き込んだ人からの損害賠償の責任を免れることを規定するとともに、権利を侵害する情報を発信した者の情報の開示請求ができることも規定しています。

こうしたプロバイダ責任法による情報の開示請求以外では、よくIPアドレスについて語られることがあります。IPアドレスとは、インターネットなどのIPネットワークに接続されたコンピュータや通信機器1台1台に割り振られた識別番号のことで、パソコンの住所のようなものとよく例えられます。

このIPアドレスから、誹謗中傷が書き込まれたパソコン等の特定、またはパソコン等がインターネットに接続した経路の特定が可能となり、ある程度は誹謗中傷の加害者の特定に役立つと考えられてきました。

実際に警察はここ数年、ネットへの違法な書き込みによる風評被害や誹謗中傷に対する取締りに力を入れてきており、IPアドレスを主な手がかりに毎年100件を超える犯罪を摘発してきたといわれています。

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警察へ相談・通報すべきいじめについて

平成25年5月、文部科学省は早期に警察へ相談・通報すべきいじめ事案についての通知を各都道府県教育委員会等に行いました。

今回は子供の問題ですが、ネットによる誹謗中傷や風評被害についても多く議論されているので、ここで取り上げます。

文部科学省によれば、「犯罪行為として取り扱われるべきと認められる事案については、早期に警察に相談し、警察と連携した対応を取ることが重要であること、また、いじめられている児童生徒の生命又は身体の安全が脅かされているような場合には、直ちに警察に通報することが必要である」ことを周知しました。


文部科学省による「いじめの定義」では、いじめとは、「児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、
物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」とし、いじめは「いじめられたとする児童生徒の気持ちを重視」し、「学校の内外を問わず、児童生徒が関わっている仲間や集団(グループ)など、当該児童生徒と何らかの人間関係のある者」が「仲間はずれや集団による無視」または「直接的にかかわるものではないが、心理的な圧迫などで相手に苦痛を与えるものも含」み、「身体的な攻撃のほか、金品をたかられたり、隠されたりすることなどを意味する」と文部科学省はしています。

この「いじめ」のうち、早期に警察に相談するものの具体的な事例として
◆腹を繰り返し殴ったり蹴ったりする → 暴行
◆プロレスと称して押さえつけたり投げたりする → 暴行
◆顔面を殴打しあごの骨を折るけがをさせる → 傷害
◆断れば危害を加えると脅し、汚物を口に入れさせる → 強要
◆断れば危害を加えると脅し、性器を触る → 強制わいせつ
◆断れば危害を加えると脅し、現金などを巻き上げる → 恐喝
◆教科書などの所持品を盗む → 窃盗
◆自転車を故意に破損させる → 器物損壊等
◆学校に来たら危害を加えると脅す(メールを含む) → 脅迫
◆「万引きをしていた」「気持ち悪い」などと校内やネット上などに実名を挙げて悪口を書く → 名誉毀損、侮辱
が挙げられています。


この中からネットに関するものを特に取り上げますと、パソコンや携帯電話等で誹謗中傷や嫌なことをされる事例として、「学校に来たら危害を加えると脅すメールを送る」では、脅迫が該当し、刑法第222条の「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。」の刑罰法規が適用されます。


また、「特定の人物を誹謗中傷するため、インターネット上のサイトに実名を挙げて万引きをしていた、気持ち悪い、うざい、などと悪口を書く」では刑法第230条、231条の「名誉毀損、侮辱」が適用され、「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。」の刑罰法規が適用されます。


なお、「携帯電話で児童生徒の性器の写真を撮り、インターネット上のサイトに掲載する」事例の場合は、児童買春、児童 ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律第7条が適用され、「児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。(略)」となります。

子供の世界も大人の世界と同じように刑罰法規が適用されるということですね。青少年の重大犯罪以外にも、こうしたネットによる誹謗中傷などが横行していることを受けの処置でしょう。


もはや子供も大人と同じなのです。「子供心で・・・」「ついうっかり・・・」は大人も子供ももう通用しません。

「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」「パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる」は、犯罪です。加害者にならないのはもちろん被害者のまま下を向いている必要はありません。

声を上げていきましょう。誹謗中傷や風評被害は犯罪なのですから。